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執筆者の写真Akira Sugawara

かっこいいオヤジ


 こっちの床屋で働いて思うことは、オヤジたちがバリバリ現役で仕事をしているということ。それは当たり前ように思うのですが、結構日本の男性美容師は寿命が短いイメージです。転職してるのか、オーナーになっているのかはわかりませんが、プレイヤーとして、現場に立っている人は少ない気がします。やっていたとしても、個人経営でひっそりしていたり、同世代の人に向けたスタイルをこなすイメージです。

 しかし海外では、オヤジたちが、若い世代の人のヘアをこなし、若い人から尊敬され、この世界の先頭を歩いています。長年追い求めてきた人たちの技術は本当に美しいです。日本では30代になれば、美容師は一人前のような感じになっていますが、海外ではまだまだ子ども扱いされています。僕なんかは赤ん坊のような存在です。コンテストでは、50代の方たちが、賞を総なめしてます。数年美容師をやって、理解できる領域ではないです。美容師が職人であるという認識は海外の方がされている気がします。

長い時間をかけて、自分の技術を向上させ続けています。歩みを止めてない感じがします。長年継続させてきたからこそ、理解できることや研ぎ澄ませれた感覚があるのだとと思います。日本では、だんだん年を追うごとに、エネルギーを失っていってる気がします。確かに、理美容師は体力的にも精神的にも、大変な仕事です。ですが、歩みを止めてしまった瞬間から、成長がなくなってしまいます。この仕事は生涯勉強だと思っています。

 パリコレクションの舞台裏のヘアメイクに70代の方が担当したことがあったそうです。若い人が束になっても敵わない技術だったと聞きました。夢があります。

 あるベテランヘアメイクアーティストは、本番の時間ギリギリまで、練習を繰り返していたそうです。本番は誰もが絶賛するものだったのですが、その方は、インタビューで今日の出来はは30点と答えたそうです。いくらキャリアがあろうと、練習し続ける向上心に感動しました。間違いまく、常人には理解できない領域にいます。

 外国人はいつまでもエネルギッシュです。自分もいつまでもプレイヤーとしていたいです。長年向上させて見える世界を見ようと思います。終わりの見えない道を歩いていますが、そんな道を歩けて、すごく嬉しいです。

歩き続ければ途中の景色を楽しめますし、いろんな出会いもあります。歩く時間が長いほど、より良い景色が見えると信じています。

かっこいいオヤジになります。


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