イギリス最後の観光地はカンタベリーでした。ここを選んだ理由もこの流れだと分かると思いますが、宗教建築です。
街自体は小さな町で、ヨークと同じように中心街に商店街がある感じです。商店街の規模はヨークよりは少し大きいかもしれません。街全体に落ち着きがあり、空気も人も穏やかです。お気に入りの街の1つです。
ヨークと同じように中心街の周りには旧市街の城壁がありました。でも今は半分ほどしか残っていません。
カンタベリー大聖堂は、イングランド国教会の総本山で、イングランドで、最も重要な大聖堂です。
この地からイギリスのキリスト教の布教が始まったようです。
ここに初めて大聖堂が建てられたのは597年頃ですが、1067年に火災によって崩壊してしまいました。
1071年から再建が始まり、1503年に完成したそうです。432年間造り続けたことになります。
今でもあちこちで補強作業をしていました。
中は歴史の深さからか、空気が重々しく感じるときもありましたが、不思議と心が落ち着いて、気持ちがリセットされるような感覚でした。
地下は神聖なところということで、いつでも撮影禁止になっています。
もう1つ行った宗教建築が聖マーティン教会です。
ここはイングランドで最も古い教会です。
周りが墓地にもなっていて異様な空気に包まれています。
教会自体は非常に小さく、管理人もいませんでした。なので、中に入ることは出来ませんでしたが、教会の外壁は歴史の深さを物語っていました。
触れれば、ぼろぼろと崩れそうなその建物は、他の建築物とは違い、補強作業がされていない感じでした。現代の手が加わってないということは、その空間は当時と何も変わらないといことです。
だからこそ異質な空間に感じたのかもしれません。
ここにもガーデンがありました。ウェストゲートガーデンズ。
ここを流れる水は透き通っていて本当にきれいでした。
ここまでキレイな水はイギリスで見た事がありませんでした。
ボートのサービスもあって、観光客の人たちは、キレイな水と周りの自然を楽しんでいました。
ボートに乗った小さな子が手を川に突っ込んでも親が何も注意しないのは、キレイな水に安心していたからかもしれません。
奥には公園もあり、小さい子や学生さんが遊んでいました。
他には英国聖公会という修道院の廃墟やザ・ビーニーハウスという美術館にも行ってきました。
廃墟でもしっかり残すのは素晴らしいことだと思います。
僕がカンタベリーが好きな理由の1つが、泊まったホステルにあります。今までいくつかのホステルに泊まってきましたが、ここの泊まったホステルには感動しました。
基本ホステルは、安い宿なのでサービスなどはほとんどありません。
このホステルも特別サービスが多いわけではありません。
ただここのお母さんがすごく気さくな方で、何気なく話しかけてくれます。
他の宿泊者も見る限り、表情に柔らかみがありました。
それは少なからず、お母さんの人柄が影響していると思います。
お母さんの周りは常に明るく、笑顔にあふれていました。
宿泊者でテレビでサッカー観戦したのも良い思い出です。そのときお母さんはパンケーキを焼いてくれて、みんな喜んでいました。
すごく愛にあふれた方でした。この人を忘れたくなくて、写真を一緒に撮ってもらいました。
僕もお母さんのような愛にあふれた人間になりたいです。